RONISCH レーニッシュ

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社長ブログの記事一覧

2017.05.22レーニッシュな日々 vol.7

信濃町を通りがかり、雨宿りもあって久しぶりに民音音楽博物館に寄ってみました。
歴史的鍵盤楽器のコレクションが充実していて、弾ける状態に整備されているので、録音でなく楽器の生音が聴けるところが魅力です。
30分未満で、アントンワルターからモダンピアノのレーニッシュまで、学芸員の方の端的な説明とその時代にあった曲のさわりのデモ演奏を愉しむことができます。(一社)日本ピアノ調律師協会でも、昨年の仲道郁代先生に依るウィーン式アクションのシュトライヒャーとヤマハCFX のフィーチャーに続き、今秋は海老彰子先生をお迎えしてモダンピアノの原型とも言えるエラールとカワイSK--EXを対比させたレクチャーコンサート『ピアノの魅力』第2弾を全国4カ所で計画しています。(詳しくは協会ホームページ参照)
そんな背景もあって、レーニッシュの直前のエラールとプレイエルは特に興味深く拝聴しました。
入館料無料で、ひと時を楽しむことのできるオススメスポットです。
http://museum.min-on.or.jp/collection/?sch[cat1]=1

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カール・レーニッシュ
[ドイツ連邦共和国]
製作者:ザクセン、レーニッシュ社
製作年:1868年
音域A₁~a⁴ 85鍵
カール・レーニッシュのピアノは、品質もさることながら、高い張力に耐え得る優れた構造が特徴でした。レーニッシュのピアノに触れたR. シュトラウス、プッチーニ、ルービンシュタイン、ラフマニノフなど当時の音楽家たちは、その類を見ない豊かな音を生み出すピアノに魅了され、安定した品質と芸術性を高く評価しました。各国の博覧会にて評価さて「優秀賞」を次々と獲得したこともあり、世界中にレーニッシュのピアノは大きく知られていくようになりました。ヨーロッパ各国の王室御用達ピアノとしての栄誉からも、レーニッシュのピアノの品質の高さがうかがえる。
(民音音楽博物館ホームページより転載)

2016.11.28レーニッシュな日々 vol.6

川内村のお話の続きです。林業を営むS社のT社長は念願のログハウスを完成させました。会社の保養施設として、地域の憩いの場所として、音楽の奏でられる空間として。厳選の木材で作られた空間は建物自体が共鳴箱のようです。

ピアノは2階に設置されましたが、吹き抜けの空間で、階下でもそれはそれは美しい響きの全く贅沢な空間です。こんな田舎に?秘密の音空間があると、誰が想像できましょう。今の所仲間内の秘密の場所ですが、ここでプライベートな音楽会をご希望の方は、ご相談下さい。ただ、川内村は10月から寒くなります。高原で雪こそあまり降りませんが、冬はとても寒い!(ドイツ製薪ストーブはあります。)寒い冬の分、待ちわびた春の美しいことは例えようもありません。

音楽仲間で賑わう様子と"男のロマン"を実現させたT社長の写真を添えます。『完成したらもう1軒作りたくなった、は』(注)は、福島弁。

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2016.10.31レーニッシュな日々 vol.5

川内村という名前がマスコミに登場するようになったのは、皮肉にもあの原発事故以来。それまでは典型的な福島県の過疎の村でした。とはいえ、モリアオガエルの生息する美しい里山で、草野心平が愛し住んだことのある、天山文庫も知る人ぞ知る文化遺産。そんなところが川内村です。

20年来の友人の陶芸家もここに住むことから、川内を毎年訪れ、春夏秋冬の田舎暮らしを体験させていただき、夏は川遊びとホタル。冬は囲炉裏を囲み雪見酒と、都会では味わえない思い出を作って来ました。

そうしてあの日がきました。。。
以来人口7000に満たないこの村は翻弄され続け、5年経った今も先の見えない状況にあることはご存知のとおり。
しかしながらそんな中でも、村を愛する人々は逞しく生きる道を模索し、ここを住処と決めた暮らしを続けています。
私が『男の中の男』と尊敬するS林業社長 Tさんもその代表です。

男のロマンという言葉は、使い古され、どこか使うにも躊躇がありますが、 Tさんは"男のロマン"〜長年の夢を叶えました。
それは、自分の手で伐採、厳選した木材でログハウスを自ら建て、 ピアノを置くことでした。
Tさんはピアノが上手? いえいえ、ピアノはお弾きになりませんが・・・
(続く)

*写真は完成近いログハウスとレーニッシュ118納品の様子

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2016.04.19レーニッシュな日々 vol.4

前回の続きです。



グランドピアノの全てのダンパーを解放するために、足で踏んだペダルのベクトルを、垂直方向に突き上げる棒と連動して、『リフティングレイルを押し上げる板バネ』が折れているお話です。
サイズは32×2cmで、ネジの穴中央で折れた部分が2mmの厚さの板バネで、先は厚さ5mmの鉄板です。連結部分は鉄の鋲2個でカシメてあります。
(穴の中央で折れているため、半丸頭の平ネジで取り付けると、機能はしています。)

当然、まずはドイツの本社工場に、備品純正パーツがあるか問い合わせました。
在庫の有無を調査してくれましたが、工場の移転やラインナップの変更もあり、
『製造中止のモデルに付、パーツの供給は残念ながらできない。。。何とか現地で対応してほしい』という社長自らの励ましのお言葉でした。

そこで、何とか折れたバネに"添え木"をする方法等を試行検討。試行錯誤しましたが、うまくいきません。

散々悩んだ挙句、やはり同じ板バネを製作してくれるところを何とか探そう!という結論に至りました。
カスタムメイドのバネ、たったひとつの製作をしてくれるところがあるのか。

方々問い合わせ諦めかけた頃、『現物を見て可能ならやります』という有難い知らせ!
その結果が、下の写真です。
モノ造りで有名な大田区の下町の、特殊なバネの加工を得意とする会社の若き社長様でした。
(Mプレス、現在工場は川崎)

奇遇なのですが、このピアノオーナー様宅から目と鼻の先に、社長様のご自宅があります。
世の中狭いというか、不思議なご縁を感じた一件でした。



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2016.04.07レーニッシュな日々 vol.3

前回お話ししたモデル145の棚板を調律の後、掃除していたときのことです。
(写真左が、グランドピアノの鍵盤とその上に乗っているアクションというカラクリ部分をピアノ内部から引き出した状態)
右側のペダルを踏むとダンパーが上がり弦が解放される訳ですが、ペダルの突き上げポイントがリフティングレイル
(写真ですと、並んでいるスプーン下の横のバーのように見える)の真下にある構造が現在ではほとんど。



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はれ?

始めて気がついたのですが、厚さ約2ミリ板バネが、木ネジでの下で折れている!?!
板バネは2本のネジで棚板に取り付けられていて、突き上げの力点が赤いフェルトのところ、
作用点がリフティングレイル奥のダウルという構造になっています。
ネジの真下で折れているので、バネは機能しており、ペダルも問題なく運動しています。
がしかし。。。折れているのを見てしまった以上、捨ててはおけません。
構造上、ネジの部分は最もストレスがかかるところです。



どうしよう。

フリーズしました(汗)